東京の祭を思う2023年05月15日 15時53分24秒

浅草三社祭 宮出し
正式には17日までが神田祭ですが、ピークは神輿が渡御した昨日まででした。また、同じ日程で下谷神社も例大祭を行いました。
実は神田明神と下谷神社の氏子は隣同士なのです。
道路などの境目で神社が変わるのです。
しかし、それには関係なく神田祭も下谷神社も祭で町は沸きました。

ここで残念なことは、NHKをはじめ民放各局の祭の取材姿勢です。
私の目にした各局のニュースは、神田祭しか取材していませんでした。
隣で下谷神社の祭も実施しているにもかかわらず、下谷神社のニュースはありませんでした。
たぶん、有名な祭なので取材対象が偏ったとは思いますが、これは毎年のことのように感じます。
下谷神社の祭も大きな祭です。
今後は放送各局の取材姿勢を改めて欲しいと思います。

ところで、赤坂・山王神社、神田・神田明神、深川・富岡八幡は江戸三大祭と呼ばれています。
この三神社の共通点は江戸時代の徳川将軍から城内へ呼ばれ祭を行ったことでした。それにより江戸三大祭と呼ばれることになったようです。

では、浅草三社祭は何故呼ばれなかったのでしょうか。
これは私の考えですが、江戸時代の浅草三社祭は神仏混交の時代でした。
それも浅草神社に祀られる三人の神様が、浅草寺の観音様を宮戸川(隅田川)から発見したことで、浅草神社と浅草寺は縁が深いのです。
また、神仏混淆の時代により、当時の浅草三社祭は神社と寺が一緒に実施していたのです。
寺が関係していた浅草三社祭が江戸城に呼ばれなかったのは、これが原因かも知れないと私は勝手に思っています。

明治以降、神仏分離令が出され浅草三社祭は浅草神社が実施する祭として、唯一の庶民の祭として発展してきました。
今では、観客数も150万人から200万人と聞き、東京では最大の庶民の祭として認識されるようになりました。

その浅草三社祭も今週末、もうすぐ斎行されます !!